個別指導ひとすじ27年、
名学館・平和堂尾西校・塾長の加藤です。
前回のブログの反響が思ったより多く、入塾面談でもブログの話が出ました。
よって、その「続編」を急きょお届けします。
成績を上げたいお子様&保護者様にとって、少しでもお役に立てば嬉しいです。
前回は「最速アップ事例」でしたが、今回はちがいます。
尾西三中3年のNさんが、じっくり時間をかけて、成績&学習意欲を上げていった事例です。
特に、勉強してるんだけどなかなか結果が…という方は必読です!
入塾前の様子
1 他塾さんに通っていたが、塾の宿題が多すぎて、提出するだけで精一杯だった
2 宿題をやる動機が「怒られないために提出する」になってしまっていた
3 苦手科目に時間をかけ過ぎて、モチベーションが下がってしまった
1&2については、今まで非常に多くの相談を頂いてきました。
私(塾長)も中学時代にそういった塾に通った経験があったので、身に覚えがあります。
今では考えられないパワハラですが、提出が遅れると竹刀で叩かれるため、
間に合わない時は、答えを写してしまった事も…。
上がったのは成績ではなく、速記の技術でした💦
Nさんも、大量の宿題をこなすのに手一杯で、
勉強時間をかけた割には、結果が出ていないようでした。
・必要以上に記憶を詰め込むと、覚えが悪くなってしまう
・不用意に大量の知識を詰め込むと、記憶が消えてしまう
・時には記憶が混乱して、勘違いを起こす原因になる=記憶の干渉
Nさんの脳内で、記憶の干渉が起きていたのかもしれません。
3については、前回ブログのSさんと、全く同じ状況です。
私の経験上、転塾されてくる方は、ほぼ全員が3に陥っています。
入塾前の順位は、大体40~50位(160人中)でした。
成績&学習意欲アップへ向けた、3つの作戦
作戦1 苦手な理科は背伸びせず、難問を削り、基礎を徹底する
作戦2 好きな英語&数学は妥協せず、難問までチャレンジする
作戦3 勉強する意味を「怒られないため」から「自分のため」に変換する
1は、前回ブログにも書きました。
難問は、その科目が得意な子でも、なかなか正解出来ません。
なかには『100点とらせない問題』も混ざっています。
前回ブログに引き続き、モグラたたきで例えます。
たたくのが難しい「遠くの穴」は深追いせず、それ以外の穴を確実に狙う作戦です。
そして2。これ、とても重要です。
理科の難問を削って「浮いた時間」を、英語&数学に廻します。
好きな科目は妥協なし。
モグラたたきなら、ハンマー二刀流。両手ですべての穴を叩きにいきます。
同時に、好きな科目で「やればできる」&「やったらできた」を多く経験させ、学習意欲の回復も狙います。
一番マズイのは『やったけど、ダメだった…』です。
何度も続くと『どうせ自分は…』となってしまいます。
ああ…、大人でもそうですね。
苦手な仕事でミスが続くと、自信を失くします…。
3は、ズバリ…「志望校」です!
志望校さえ決まれば、自分のために勉強するようになれます。
ほとんどの中3生が、夏の「高校体験会」で志望校が決まり、自分のために頑張れるようになります。
Nさんも、そうでした。
成績の推移
今回は、最速アップ事例ではありません。
じっくり時間をかけて上がっていった様子を、ご覧ください。
一宮市の統一模試=ⅰテストの成績推移です。
模試の方が、定期テストより実力が反映されるため、参考になると思います。
ⅰテスト |
国語 |
社会 |
数学 |
理科 |
英語 |
160人中 |
第1回 |
64点 |
72点 |
65点 |
50点 |
67点 |
45位 |
第2回 |
68点 |
48点 |
80点 |
55点 |
85点 |
34位 |
第3回 |
60点 |
72点 |
85点 |
60点 |
95点 |
17位 |
45位から17位へ!
自己ベスト更新です!
得意な数学と英語の上がり方、素晴らしいですね!
特に英語は驚異的。我々の予測を越えました。
本人もビックリしてました(笑)
好きな科目に全力を注ぐと、こうなります。
苦手な理科は、難問を削ることで緩やかに上がっています
まとめ
今の学力に対して難しすぎる問題を解いても、学力&学習意欲は上がりません。
自分にとって「最適かつ適量であるかどうか?」が最も重要です。
また、適性を活かし、得意科目で成功体験を積むことで、学習意欲は上がっていきます。
そして、ダメ押しは志望校!
「成功体験×志望校」で学習意欲がMAXに達し、Nさんは完全に自走モードに入りました。
入試直前期は、毎日自習に来て頑張っていました。
「怒られないため」から「自分のため」への変換、大成功です。
あとがき Nさんの入試結果
最後に、Nさんの公立入試結果(当日点)をご覧ください。
目標80点の高校に対して、82点ゲット!
一撃必殺の得意科目に成長した英語を活かして、キッチリ合格です。
苦手な理科は背伸びせずに平均点を狙って、みごと平均+1点(笑)。
学習意欲が完全回復してからは、社会&国語も伸びました。
お子様の適性を活かし、成功体験を積ませてあげて下さい!
あと、「受験脳の作り方」は名著なので、ぜひ読んでください!
以上、お読みいただきありがとうございました。
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