個別指導ひとすじ27年、名学館・平和堂尾西校・塾長の加藤です。
今回は、塾生の実例をもとに、中学生が最短で成績を上げる方法について、ご紹介します!
ご紹介するのは、尾西一中3年生のSさんです。
前回130位から81位に大幅アップ!(280人中)
『入塾約1カ月で49位アップ』は、過去最速でした。
Sさんがナゼこんな短期間で成績を上げたか?
細かく見ていきましょう。
入塾前の様子
まずは、入塾前の点数の推移についてみていきます。(順位は280人中)
1学期中間テスト
国語 |
社会 |
数学 |
理科 |
英語 |
順位 |
73 |
67 |
76 |
60 |
88 |
101位 |
1学期期末テスト
国語 |
社会 |
数学 |
理科 |
英語 |
順位 |
59 |
70 |
64 |
68 |
87 |
110位 |
2学期中間テスト
国語 |
社会 |
数学 |
理科 |
英語 |
順位 |
53 |
66 |
66 |
60 |
78 |
130位 |
突然ですが、ここでクイズです。
この成績推移をみて、私が最初に「マズイ!」と思ったのは、どの点でしょうか?
…正解は「英語の点数が下がってきている点」です。
テスト勉強のやり方を詳しくヒアリングしたところ、大きく3つの要因がありました。
1 苦手な理科&数学に、勉強時間をとりすぎている
2 そのせいで、得意なはずの英語の勉強時間が削られている
3 苦手科目ばかりやっているせいで、モチベーションが下がってきている
特に「3」のモチベーションダウンが、成績低下の根本的な原因だと感じました。
そこで、この3つを改善すべく、成績アップへ向け、作戦を練ることになりました。
成績アップ大作戦
作戦1 得意科目の点数を復活させる
まず、得意な英語の点数を復活させるため、全力を注ぐことにしました。
塾では、応用~難問レベルまで指導しました。
英語に関しては、妥協ゼロです
作戦2 苦手科目の勉強内容を見直す
苦手な理科&数学は、Sさんの習熟度を踏まえ、塾では「難問」を削りました。
難問には手を付けず、基礎を徹底することにしました。
背伸びせず、やることを絞る。
「基礎~標準レベルの問題で、いかに失点しないか」という作戦です。
モグラ叩きで言うと、、、
遠くの穴は叩きにくいので無視して、近い穴のモグラだけを狙う作戦です。
「遠くのモグラばかりに気をとられて、近くのモグラを叩き損ねる」というご経験はありませんか(笑)?
作戦3 社会の勉強時間を増やす
理科&数学の難問を削ったぶん、社会の勉強時間を増やしました。
社会は暗記事項が多いため、費やした時間と点数をつなげやすいことが理由です。
社会は即効性が高く、コスパが良いんです
入塾たった一ヶ月で、130位→81位!
2学期期末テスト 点数と順位
国語 |
社会 |
数学 |
理科 |
英語 |
順位 |
80 |
71 |
76 |
66 |
96 |
81位 |
中3の2学期は周りも頑張るので、キープするのも大変です。
そんななか、49位アップの81位!!
得意な英語が完全復活し、みごと96点!!
いやあ、よく頑張りました。ここまで復活するとは。
難問を削った理科&数学は、ともに点数アップ!
今までは無理に全部を解こうとして焦ってミスをしていましたが、今回はミスが激減しました。
背伸びせず、今の実力に見合った問題を確実にゲットしました。
社会も点数アップ!
平均点が下がった関係で、科目順位は152位から117位へアップしました。
ナゼ、国語までもが上がったのか?
国語には、社会のような即効性がありません。
なので、あえて特別な指示は出しませんでした。
では、なぜ国語まで上がったのでしょうか?
私も不思議だったので、Sさんに聞いてみました。
Sさんもあまり自覚が無いようでしたが、
客観的に感じたことが3つありました。
1.苦手な理科&数学の難問を削ったことで、気持ちが前向きになった
2.英語で自信をつけ、勉強全体へのモチベーションが上がった
3.国語も頑張ることができた
適性を活かすことで自信が復活し、トータルの勉強時間が増えたそうです。
好循環ですね。
まとめ
今回ご紹介した作戦は、お子様の適性を活かせば、誰にでも有効です。
- 得意科目は、妥協しない
- 苦手科目は、背伸びしない
- コスパの良い社会を頑張る
得意科目と苦手科目を自分に置き換えて、勉強内容を見直してみてください
【あとがき】 勉強してるのに、なかなか結果が出ない方へ
入塾面談で「ウチの子、勉強してるんですけどなかなか結果が出なくて…」というご相談がよくあります。
この場合、ほとんどの方が、苦手科目ばかりやっています。
適性が活きてないんです。
苦手克服はもちろん大切です。
ただ、そればかりだと、Sさんのように「本来もっととれる科目が伸び悩む」という事態に陥りかねません。
これでは、何のために勉強しているかが分からなくなってしまいます。
大人でも、苦手な仕事ばかりあてられたら、労働意欲を失いますよね💦
確かに!
家事も同じです。
料理が得意なのに、苦手な掃除のことばかり言われたら、ムカつきますね(笑)
学習意欲を車に例えると、苦手克服はブレーキ、得意伸長はアクセルのようなもの。
ブレーキ踏みっぱなしでは、気持ちが前に進みません。
両方をバランスよく操作して、前進していきましょう。
(アクセルだけだと、ただの暴走車です・笑)
以上、お読み頂きありがとうございました。
こちらは、じっくり時間をかけながら特性を活かしたパターンです。
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